コールセンター 電話応対講座 AtoZ_03

柔らかい印象で話すことの重要性について

第3回目は「柔らかい印象で話す」について考えてみましょう。

電話でのコミュニケーションは難しく、苦手意識を持つ方も多いのではないでしょうか。なぜ、対面よりも難しいのでしょうか。

電話では声だけが伝わりますが、声だけでは感情の細かなニュアンスや表現が伝わりづらいことがあります。相手の感情の微妙な変化や強弱が声だけでは伝わりづらいため、相手の気持ちを正確に把握するのが難しいのです。

また、電話は相手と直接顔を合わせていないので、相手の感情に気遣いや共感を伝えづらいという側面もあります。対面であれば相手の反応を見て会話を進めることができますが、電話では相手との距離感があり、それが影響することがあります。

したがって、電話で話す場合は、適切な言葉選びや声のトーンに気を配ることが大切になります。

実践ポイント!  柔らかい印象を演出する「ソフト語

電話で話す際に最後の文字が一番強くなる話し方をする人は一定数存在します。これは決して悪いことではありません。時には、折り目正しい印象を与えたり、はっきりとした話し方で安心感を与えることにもつながるでしょう。しかし、一方で時折、少し厳しい印象を与えたり、質問する場面では詰問調に聞こえることもあります。

そこで、柔らかい印象が求められる会話では、「ソフト語尾」を意識しましょう。言葉の最後の文字をそっとつけ加えるような感覚で話すことで、印象がぐっとやさしくなる効果があります。

例えば、「いかがでしょうか。」や「よろしいでしょうか。」といったフレーズにおいて、最後の一文字が強く聞こえると、厳しい印象を与えることがあります。そこで、「か」のような一文字をささやくような音に変えることで、より柔らかい印象を演出することができます。

その他にも、「(ご連絡先)をお願いします」であれば、「ます」を柔らかく「ソフト語尾」にすることで印象がぐっと柔らかくなります。

こうした微妙な声のトーンによって、相手とのコミュニケーションがより円滑になり、相手に快適で安心感を与える会話にすることができます。

「ソフト語尾」はboosterで命名した新しい言葉ですが、実際には多くの人が自然に行っているかもしれません。自分の話し方を振り返ってみて、最後の語尾が音が大きくなる、はっきりしていると感じる場合は、ぜひ一度試してみられてはいかがでしょうか。今後の電話応対のヒントになれば幸いです。

株式会社 booster 石橋由佳

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boosterのコールセンター向け研修は、オリジナルのテキストやロールプレイングを取り入れ、楽しみながらアタマとカラダで吸収することができるカリキュラムです。研修を検討した背景に着目し、明確なゴールを見据えた学習をご提案します。

コールセンターの「感じのよい応対」を目標として、学習効率の高いカリキュラム。「わかる」を「できる」に変えるため、オリジナルのテキストやロールプレイングを取り入れた実践型の研修です。